海の向こうの風景

地平の更にその海の向こうに生きて来た日々

海の外に憧れ、そこにひたすら生きて来た。五大陸、四十数ヶ国に旅し、途中、サウジアラビアと米国に約八年間住み着いたものの、年月を重ねると望郷の念、止み難し。その四十有余年を振り返り長い旅を終えることとした。

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

心に流れる川

川は文明を産んだ。いずれも大河である。だが大河に魅力を覚える事はあまり無い。もっともナイル川以外の大河の側に立ったことがないのだから、そう言い切ってしまうのもどうかとは思うが、兎に角、対岸が微かに遠くに見えるような川は興味がない。それに、…

地中海は棲みにくい

地中海は棲みにくい。人間の話では無い、海の生物にとっての話だ。透徹した空とその下の紺碧の海、どうして棲みにくいはずがあろう。海が澄み過ぎて棲みにくいのである。 山のミネラルを運び込む河川が少ない。だから海水が澄む。乾燥しているから沿岸に森林…

ダンスはうまく踊れない

世界には様々な民族舞踊がある。大体はどこでも観光用のショーとして鑑賞可能である。舞踊は夜が似合う。 一番驚いたのはアルゼンチンのブエノスアイレスの街路を歩いていた時のことだ。情熱的でメリハリの効いた音楽がビルの谷間に反射して響いて来た。若い…